清田自動車 / 電動パーキングブレーキ 故障診断

C13A6 モータ断線・ショート異常 切り分けチェックシート トヨタ 修理書 RM31X0J(2018.11版)の点検手順に準拠 / チェックを入れると下のバーに判定が出ます

車両
アルファード 2500
型式
DBA-AGH30W
エンジン
2AR-FE
車台番号
AGH30-0273828
登録番号
熊本330 て1891
指示番号
165145
実施日
実施者
走行距離 km
バッテリ電圧 V
使い方:上から順にチェックしていくと、画面いちばん下のバーに今の判定が出ます。 入力内容はこの端末に自動保存されるので、途中で閉じても消えません。

STEP 0 作業前の安全確認 ここを飛ばすと壊します

リヤキャリパーのピストンが脱落する恐れがあります。
作業中は、指示がない限り EPBスイッチを操作しないIG ON にしてシフトレバーを操作しない。 これは整備書に明記された警告です。
IG OFF 後 20秒間はパーキングブレーキコンピュータとアクチュエータが作動しています。 この間にコネクターを切り離すと、それだけでダイアグが出ます。必ず20秒以上待ってから抜くこと。
確認記録
バッテリ電圧
EPB AUTO機能
IG OFF から20秒
昨日の作業で

STEP 1 診断機で「異常輪」を判定する ここで左右が確定します

操作:Gスキャンを接続 → シャシ > 電動PKB > データモニタ

次の2項目を表示させ、どちらの輪に「異常検知」が出ているかを見る。標準値はどちらも「異常未検知」。

データモニタ 記録
右側アクチュエータ
モータ断線/ショート
左側アクチュエータ
モータ断線/ショート
判定した不良側
読み方:片側だけ異常 → その側のアクチュエータ/配線を疑う(STEP 2 へ)。 両側同時に異常 → アクチュエータ2個が同時に壊れるのは考えにくいので、 電源・アース・パーキングブレーキコンピュータ側を先に疑う。

STEP 2 パーキングブレーキワイヤASSY 点検 不良側だけでよい

a. コネクターにかん合のゆるみ・抜けがないか点検(基準:不具合がない)
b. IG OFF にし(20秒経過後)、パーキングブレーキワイヤASSY を取りはずす
c. コネクターのケース・端子に変形および腐食がないか点検(基準:変形および腐食がない)
d. 下表に従って抵抗を測定する
目視点検 記録
a. かん合のゆるみ・抜け
c. 端子の変形・腐食
水入り・泥の付着
d-1. 抵抗値 / 右(RH) コネクター Lf1・f1
点検端子基準値実測値判定
Lf1-1 (MRR−) - f1-1 (MRR−)1 Ω 未満
Lf1-1 (MRR−) - f1-2 (MRR+)10 kΩ 以上
Lf1-1 または f1-1 - ボデーアース10 kΩ 以上
Lf1-2 (MRR+) - f1-2 (MRR+)1 Ω 未満
Lf1-2 (MRR+) - f1-1 (MRR−)10 kΩ 以上
Lf1-2 または f1-2 - ボデーアース10 kΩ 以上
d-2. 抵抗値 / 左(LH) コネクター Kf1・f2
点検端子基準値実測値判定
Kf1-1 (MRL−) - f2-1 (MRL−)1 Ω 未満
Kf1-1 (MRL−) - f2-2 (MRL+)10 kΩ 以上
Kf1-1 または f2-1 - ボデーアース10 kΩ 以上
Kf1-2 (MRL+) - f2-2 (MRL+)1 Ω 未満
Kf1-2 (MRL+) - f2-1 (MRL−)10 kΩ 以上
Kf1-2 または f2-2 - ボデーアース10 kΩ 以上
1 Ω 未満=その線がつながっている(導通)。∞ なら断線
10 kΩ 以上=線どうし/線とボデーが絶縁されている。低い値ならショート
実測値を入れると OK/NG は自動で入ります(手で押し直せば上書きできます)。テスタが「OL」「1.」表示なら単位で ∞/OL を選んでください。

STEP 3 ハーネス・コネクター点検 パーキングブレーキコンピュータ ⇔ アクチュエータ

a. IG OFF にする b. パーキングブレーキワイヤASSY が確実に取り付けられていることを確認
c. パーキングブレーキコンピュータASSY の K15 コネクターを切り離す
d. アクチュエータASSY の f1(右) または f2(左) コネクターを切り離す
e. 抵抗を点検する
右(RH) K15 ⇔ f1
点検端子基準値実測値判定
K15-1 (MRR+) - f1-2 (MRR+)1 Ω 未満
K15-3 (MRR−) - f1-1 (MRR−)1 Ω 未満
K15-1 または f1-2 - ボデーアース10 kΩ 以上
K15-3 または f1-1 - ボデーアース10 kΩ 以上
左(LH) K15 ⇔ f2
点検端子基準値実測値判定
K15-4 (MRL+) - f2-2 (MRL+)1 Ω 未満
K15-6 (MRL−) - f2-1 (MRL−)1 Ω 未満
K15-4 または f2-2 - ボデーアース10 kΩ 以上
K15-6 または f2-1 - ボデーアース10 kΩ 以上
ハーネスはサスペンションが動く経路を通っています。固定ブラケットの外れ・擦れ・引っ張りを重点的に見てください。 1個外れているだけで突っ張って断線します。

STEP 4 アクチュエータ単体点検 バッテリ直結で白黒つける

アクチュエータの端子に直接バッテリ電圧を印加し、作動するかを見る。これで本体不良かどうかが確定します。

右(RH) 印加と作動
バッテリ接続正常時の作動判定
+ → 2 (MRR+) / − → 1 (MRR−)ロック
+ → 1 (MRR−) / − → 2 (MRR+)リリース
左(LH) 印加と作動
バッテリ接続正常時の作動判定
+ → 2 (MRL+) / − → 1 (MRL−)ロック
+ → 1 (MRL−) / − → 2 (MRL+)リリース
取りはずし時の追加確認
シリンダ背面のオイル漏れ
アクチュエータを取りはずす場合は ソケットヘキサゴンレンチ 5mm でボルト2本。
取り付けトルクは 8.4 N·m(86 kgf·cm)。Oリングは新品にし、トヨタ純正ラバーグリースを塗布する。
漏れていればディスクブレーキシリンダASSY 自体を交換(アクチュエータだけでは直りません)。

STEP 5 判定と処置 入力に応じて自動で出ます

判定待ち
まだ入力がありません
判定ルール(整備書の点検順・最初に NG が出たところで止める)
  • STEP 2 の目視が NG → コネクターを嵌合し直す/端子を清掃・修正(部品不要)
  • STEP 2-d の抵抗が NG → パーキングブレーキワイヤASSY 交換
  • STEP 3 が NG → ワイヤハーネス/コネクターを修理・交換
  • STEP 4 で作動しない → パーキングブレーキアクチュエータASSY 交換
  • STEP 2・3・4 すべて OK → パーキングブレーキコンピュータASSY 交換
処置記録(手書き用)
実際に行った処置
発注部品
ベルネットさん連絡

STEP 6 復旧確認 ここまでやって完了

  1. ダイアグコードを全消去する
  2. EPB をロック/リリース 2〜3回作動させる
  3. IG OFF → IG ON し、再スキャンする
  4. C13A6 が再検出されないことを確認
  5. C13AF(VSC側の EPBシステム異常)も一緒に消えていることを確認
  6. 走行後にもう一度スキャンし、再発しないことを確認
C13A7/43「アクチュエータ異常」は、パッド交換モードにすると出ることがありますが異常ではありません(整備書に明記)。 作業終了後に消去してください。パーキングブレーキを強制解除した場合も同様です。
EPB が正常に作動しないまま納車しない。駐車ブレーキ不作動=保安基準不適合です。 パッド交換だけ通っても、C13A6 が直るまで車は出せません。
最終確認
DTC 再検出 コード:
EPB ロック/リリース
走行後 再スキャン
確認者サイン

参考 C13A6 と C13AF の関係

コード系統内容追いかけるか
C13A6/42電動PKBモータ断線 ショート異常。IG ON時/IG OFFでEPBロック操作時に診断。異常期間 約1〜2秒これが本命
C13AFブレーキ(VSC)EPBシステム異常。EPB異常信号を1秒以上受信すると出る誘導コード追わなくてよい
C13A7/43電動PKBアクチュエータ異常。パッド交換モード移行時に出ることがあるが異常ではない作業後に消去

C13A6 の点検部位(整備書記載順):① パーキングブレーキアクチュエータASSY ② ワイヤハーネスまたはコネクター ③ パーキングブレーキコンピュータASSY

まだ入力がありませんSTEP 1 から順にチェックしてください